<< 一覧にもどる

米沢有為会会誌復刊63号(平成25年11月)
興譲館だより(平成25年、2013年)

東京興譲館

冨 樫 史 博

 東京も記録的な猛暑から一転、非常に過ごしやすい陽気となりました。  米沢有為会会員の皆様には温かく見守り頂きありがとうございます。感謝の想いを込めまして、今年度の当寮の近況報告をさせて頂きます。  今年度は4月に7名の新入寮生を迎え、新たな寮生活をスタートさせました。途中で、2年生ばかり3名の退寮者が出てしまい、11月現在、17名という例年に比べ少ない人数で生活を送っております。「サークル活動もしたいので大学の近くに住みたい。」や「通学に時間がかかり、勉強に集中するために、大学の近くに住みたい。」などが退寮の理由ですが、過去の寮生が寮生活を乗り越え、大学院や大手企業への就職を果たしているのを考えると、昨今の学生の「寮」自体との向き合い方で変わってきているのではないかと感じております。現在、在寮している学生は充実した寮生活を送っております。私達の寮母である三浦さんには、朝夕の食事を作っていただき、心身共に寮生のサポートをしてくださっております。寮の三大行事である新入生歓迎コンパ・開館記念コンパ・追い出しコンパではおいしい料理をふるまってくれます。季節の変わり目で、体調を崩す寮生も多い中、おかゆをこしらえ部屋まで訪ねてくださる事は本当に幸せなことだと感じます。  夏季休暇時は、寮の屋上にて数年ぶりにバーベキューや花火などを行い、親睦を深めました。10月上旬には、入間町自治会のお祭りに寮母さんを含め、一同で参加させて頂き、お神輿の誘導や芋煮を振る舞わせていただきました。自治会の皆様には、「米沢から取り寄せた材料と寮の大鍋で作った芋煮は本当に美味しいね!」という言葉や、「若い方に来て頂けると活気がつく!」という有難いお言葉を頂きました。  また、元気で可愛い地元の子供達との交流は、日ごろ勉学に励む寮生にとって、良い癒しの時間となったのではないかと感じております。  第8回文化大学には寮生一同も参加させて頂き、米沢有為会公益法人化の目的や、有為会の未来について考えさせて頂く機会を頂きました。  公益法人化により、会の活動が活発になるのは喜ばしいと思う。ただ、興譲館寮の入寮者が少ない現状は非常に寂しく、財政的にも厳しいので、入寮者増加のためにも寮生と会員の皆様一同になり頑張りたい。  さて、来年度への向けての寮生募集が始まります。昨今の寮生の激減を踏まえ、在寮生が求める学生は「向き合う」事を大切にする人です。  寮という環境は「同じ屋根の下で生活する」という安心でもあり、難しい環境でもあります。あの人が嫌だから顔を合わせない、という事も容易には出来ません。だからこそ、他の寮生や何より自分自身と「向き合う」事により、生涯の友人を得たりや経験を積んでいけるのが「寮の良さ」であると感じております。来年、私達と充実した寮生活を送る仲間が多数来てくださることを切に願います。  今後もイキワク精神(いきいきワクワク沼澤前館長のお言葉)で、寮生活及び勉学に励んでいきたいと想います。今後共、東京興譲館寮をよろしくお願い致します。 最後に寮生の紹介をします。

○大学院生
 武田 和平〔東京農工大学大学院工学研究科〕 (酒田東高校)
 玉橋 一馬〔東京理科大学大学院理学研究科〕  (米沢興譲館高校)
○4年生
 冨樫 史博〔日本大学文理学部地球システム科学〕 (基督教独立学園)
 元木 康長〔法政大学法学部法律学科〕 (長井高校)
 山下 智昭〔中央大学商学部会計学科〕 (米沢興譲館高校)
 山田  伸〔法政大学工学部電子情報学科〕 (米沢興譲館高校)
○3年生
 増田 高範〔電気通信大学情報理工学部総合情報学科〕 (函館ラサール高校)
 島津 興史〔日本大学法学部政治経済学科〕 (日大山形高校)
 松嵜 祐樹〔早稲田大学理工学部創造理工学部経営システム学科〕 (米沢興譲館高校)
 本田健太郎〔東京農業大学国際食料情報学部食料経済学科〕  (高畠高校)
 宮坂  圭〔中央大学商学部経営学科〕 (米沢興譲館高校)
○2年生
 江藤 修人〔東京農業大学岡際食料情報学部〕 (基督教独立学園)
 小形 悠介〔東洋大学経済学部国際経済学科〕 (米沢興譲館高校)
○1年生
 今  暢紀〔日本大学法学部法律学科〕 (基督教独立学園)
 高木 啓道〔東京理科大学理学部数学科〕 (米沢興譲館高校)
 高橋 祐大〔専修大学法学部法律学科〕 (米沢東高校)
 星 悠一郎〔早稲田大学法学部〕 (米沢興譲館高校)
○寮 母 三浦 絢子
       (東京都三鷹市出身、59歳でお世話になり今年で10年目です)






仙台興譲館

黒 田 啓 太

 今年は例年の暑さに加え竜巻や水害など予想せぬ災害続きの夏となり、残暑が和らぐと今度は台風の猛威に曝されるというイレギュラーな年となりました。また、7年後の東京オリンピックの開催が決定するなど将来への明るい展望が開ける年でもあるように思います。  さて、先年は在寮生11名という危機的な状況下でのスタートでしたが、米沢や仙台の有為会の先生方のご尽力や寮生による募集活動の成果もあり、9名の新入寮生を迎えることができました。現在は、20名近い寮生により、賑やかで活気のある寮生活を送っています。やはり、多くの寮生が食卓を囲んで語り合い、協力し合える姿こそが、寮のあるべき姿であると思います。寮生が多い分、寮設備の使い方など日常生活面でのトラブルや不満も増えていますが、そうした所で話し合い解決を図ることで集団生活を営むということを日々勉強できていると感じます。  寮生減少の問題は、近年の学生の価値観の変移もありますが、第1に寮生のいっしょに生活していく仲間を見つけようという意識の低下が原因であると思います。今年度は、在寮生全員で広報委員会を立ち上げ、寮生募集のポスターを自作し夏休みに母校に訪問して掲示させていただいたり、寮のホームページを見易いように作り直したりと、自主的な募集活動を始めることができました。来年度も継続的に入寮生を得られるように、これからの入寮面接なども力を入れて取り組んでいきたいです。  寮生活をしていく中で、やはり2人部屋での生活というのは難しい問題です。生活スタイルの違いなどの不便や相手に対しての不満、我慢しなければならないことなどは必ず出てきます。そうした問題は寮生活に特有のものであり、独り暮らしや実家住まいでは経験できないことではないでしょうか。この経験を通して人とのより深い関係の築き方や共同生活のルールを学んでいくことができることが一番の寮生活の意義であると思います。また、寮生全体でそうした意義のある寮生活を送れるように助け合い協力し合って環境作りをしていかなければならないと思います。  寮の運営をしていく中でも、発見や勉強になることが多くあります。今年度では、寮則の見直しや会計のやり方、帳薄のエクセルの改善などが寮生の係の仕事としてありました。そうした中で各寮生が自分の得意な面を生かして工夫をしていくことで寮の環境をより良くしていくことができました。そうした活動を通して、知恵を絞り寮のために努力を重ねる仲聞たちや先輩方から、私自身多くのものを得たように思います。また、寮生募集活動や寮の行事を通して多くの方々と話す機会をいただき、そうしたところからも大変勉強をさせていただきました。  最後になりますが、私たちがこうして寮生活を送ることができるのは、甲仙台支部長、滝口仙台興譲館館長をはじめ多くの方々のお支えのおかげです。また、寮母の小野寺さんには、毎日の食事をはじめ様々なところで本当にお世話になっています。そうした感謝の念を忘れずに、これからも意義のある寮生活ができるように一生懸命頑張っていきたいと思います。

○専門学校
 塩田  元(東京IT会計専門学校仙台校会計学科会計士コース)
      (山形大学人文学部人間文化学科) (山形東高校)
 渡部 嘉也〔仙台大原専門学校公務員学科コース〕 (長井工業高校)
 舩山 春樹〔仙台YMCA専門学校ホテル学科〕(米沢商業高校)(10月退寮)
 増田  塁〔東北文化学園専門学校臨床工学科〕 (米沢興譲館)
○大学院生
 島森 拓土〔東北大学大学院理学研究科〕 (米沢興譲館高校)
 渡部 泰裕〔東北大学大学院経済学研究科〕 
(新潟大学経済学部経済学科)(米沢興譲館高校)(10月卒寮)
 寒河江祐弥〔東北大学大学院経済学研究科〕
      (東北学院大学経済学部経済学科) (山形市立商業高校)
 原田 学思〔東北大学大学院工学部機械知能・航空学科〕 (米沢興譲館高校)
○大学4年生
 安部 玄樹〔東北大学法学部法学科〕 (米沢興譲館高校)
 遠藤 季理〔東北大学経済学部〕 (米沢興譲館高校)
 太田 嵩人〔東北工業大学工学部知能エレクトロニクス学科〕 (米沢中央高校)
○大学3年生
 黒田 啓太〔東北大学法学部〕 (米沢東高校)
○大学1年生
 荒井 洸毅〔東北学院大学工学部機械知能工学科〕 (米沢工業高校)
 菅野 将紀〔東北大学経済学部〕 (米沢興譲館高校)
 西京  毅〔東北大学工学部機械知能学科〕 (米沢興譲館高校)
 平  駿人〔東北大学理学部数学科〕 (長井高校)
 遠藤 草太〔東北学院大学経営学部経営学科〕 (米沢東高校)
 松浦 勇太〔東北学院大学経済学部経済学科〕 (米沢興譲館高校)
○寮 母 小野寺 眞知子 (岩手県一関市出身、8年目)