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米沢有為会会誌復刊42号(平成4年6月)
興譲館だより(平成4年、1992年)

東京興譲館

時が経つのは早いもので、私がこの寮に入って早や3年という月日が流れました。毎年この時期になりますと、昨年までの古い自分を捨て、再スタートを切れることを喜び、また新しい出会いに胸がはずむものです。  さて今年も新寮生に6人のメンバーを加え、1年のスタートを切るわけでありますが、彼らを見ていると、自分がこの寮に入った時の事が思い出されます。親元を離れて初めての集団生活。不安と希望に満ちあふれていたあの頃を思い出すと、もう一度あの頃に戻りたいと思うものです。  しかし、我々4年生が、この寮にはいった頃に比べると、東京興譲館もだいぶ変わったなぁ―という感じを受けます。ひと頃は、10人以上が新寮生として、この寮に入って来たのに、年々入寮者が減っているのは残念至極に思います。それに加え、最近問題となっていることのひとつに、寮のアパート化があると思います。これはやはり時代の流れともいうべきものなのでしょうか。寮生が自分の部屋に閉じこもり気味で、他の寮生との交流を積極的に持たないということです。しかし、それでは寮の意味がなく、ただの便利な安アパートになりかねません。この寮のメリットというものは、いろんな大学の人がいて、いろんな性格の人がいる中で、積極的に交流を持ち、そして自分自身を切磋琢磨し、いつ社会に出ても、はずかしくないような人格を形成することかできることだと思うのですが……。  今年の新寮生には、そのメリットを最大限に活かし、先輩達を活用し(悪い意味でなく)、青春のアルバムの中にでっかい思い出を残してもらいたいものです。  最後に、日頃お世話になっている桑島喜平館長さん、鈴木弓俊副館長さん、また有為会のみなさんに感謝の意を表し、東京興譲館の1年の主な行事のスケジュールと、寮生の簡単な紹介をさせていただきます。
◎年間スケジュール
  4月 マラソン大会(1、2年生)
     新寮生歓迎コンパ
  7月 七タコンパ
  10月 開館記念コンパ
  11月 4寮対抗バレーボール大会
  1月 成人コンパ
  2月 追い出しコンパ
  3月 旅行
寮生紹介
4年生
O安部 寿一 (国士館大学・政経学部)
       寮一番のわがまま、こわい存在。彼を止められる奴はいない。
○数馬 光博 (帝京大学・文学部)
       自称プレイボーイ。将来は中学の先生か!?
○島津 克之 (国士館大学・政経学部)
       寡黙な中にも鋭いつっこみ。寮の闇将軍。
○小関  治 (電気通信大学・電子工学科)
       自称エンジェル小関、他称ダミアン小関。
3年生
○金子 真理 (東京工芸大学・工学部)
        寮生活でもみにもまれて、精神面で急成長。未完の大器、今開花?
○小嶋 伸一 (昭和薬科大学・薬学部)
        羊の皮をかぶった狼。普段はおとなしいが、怒らせたら怖い。
○佐藤 信昭 (国学院大学・経済学部)
        寮のマスコット。みんなにかわいがられる憎めない奴。
○神保 明彦 (専修大学・商学部)
        外交派。話題合わせがうまい。寮の盛り立て役。
○竹屋 孝志 (明治大学・政治経済学部)
        大学アーチェリー部所属、狙った的は外さない!! 女の子だって…。
○村上 雅紀 (電気通信大学・情報工学科)
        歩く電子頭脳。コンピューターを使わせたらかなわない。
○米  浩二 (専修大学・法学部)
        寮の 暴れん坊将軍。しかし一番頼れる命しらずのニューリーダー。
2年生
○江川 徳男 (武蔵野美術学園・絵画科)
        自称画家のあやしい奴。しかし絵をかかせたら、とにかくうまい。しかしアトピーは早く直した方がいいぜ!
O小笠原 靖 (電気通信大学・電子工学科)
        健康なメタル少年。自称ハートブレイク小笠原。
○武田誠一郎 (日本大学・文理学部)
        神出鬼没の遊撃隊。神保と組んで迷コンビ。
○野呂 佳司 (専修大学・法学部)
       寮の重鎮。人生の相談役であり、永遠の若人。
○松浦  修 (東京理科大学・工学部)
       話し出したら、止まらない。映画・テレビの事なら何でもござれ。
新寮生
○石川 肇一 (早稲田大学・社会科学部)
○漆山  裕 (専修大学・経済学部)
○川井 伸一 (明星大学・土木学部)
○佐藤 美明 (立正大学・経済学部)
○三宮 広光 (東京農工大学・農学部)
○野呂 尚史 (日本工学院八王子専門学校・放送芸術学部)
                             (文責 小関 治)

成人コンパ(中央が桑島館長さん)
成人コンパ(中央が桑島館長さん)




仙台興譲館


 1、寮生の責任
 先日、米沢有為会仙台支部の年頭の定例報告会にお招きを頂く機会があり、当寮から代表として私を含めて3名が出席致しました。会場には私達が初めてお会いする先輩方のお顔が多く、私達が同席するのがとんだ場違いのように感じられましたが、小松支部長、中條館長のお顔を見つけてホッとしたものでした。  さて、私達が運営するこの仙台興譲館は、米沢有為会の奨学施設の1個であることは御周知の通りですが、ともすると私達自身、その恩恵を忘れてしまいかねません。日頃、有為会に直接触れる機会が少なく、また、新築の際に在寮していた寮生がほとんどいなくなってしまったことなどが原因と思われます。そういった有為会への認識を深める意味でも、前述の御招待のような、有為会の諸先輩との交流は有難いことだと思われます。そして私達は、そういった機会を無駄にしないように、常に勉強する姿勢を忘れないようにせねばならないと痛感したのでした。
2、新入生への手紙
 君達は縁あってこの仙台興譲館に身を置くこととなりました。見知らぬ街での新しい生活に多少とも不安を感じているかも知れませんが、その必要は全くないです。今日はここでの生活の快適さを、少し君達に紹介したいと思う。まず、入寮して間もなく、花見と称した歓迎の宴があります。ここで早くも、お酒の美味(おそろ)しさを教えてもらえます。これまで一滴のアルコールも知らないできたという人がもしいたとしても、大丈夫です。酒の量を加減してあげる、という訳にはいかないかも知れませんが、酔いつぶれても先輩が丁寧に看護してくれます。安酒をたらふく御馳走になって、日本酒恐怖症に陥る人もあるかも知れませんが、安心して下さい。そのような道をたどった人は、過去いくらでも例があります。因みに、そういった人も、後々にはそれを克服してしまうようです。  君達との交流に慣れてくると、突然、「牛丼食いたい」などとのたまう上級生が現れるでしょう。その時は、先を争うようにして吉野屋へと飛んで下さい。その代わりといっては何ですが、それなりのお小遣いはあげます。  色々な行事がたてこんで、一息つく頃には、君達も遊びや趣味に使う資金が欲しくなるでしょう。その際は、上級生にどんなアルバイトをしたら良いのか相談して下さい。私達のうちの何人かは、様々な個性の仕事を経験している者がいるので、少しは役に立てると考えます。時間帯、時給、職種に応じてアドバイスしてあげます。通勤時間30秒の働き口から、各種とりそろえてお待ちしております。  忘れてならないのは、寮母さんの出食の補助です。寮母さんは若くて大変優しい方です。自分ではもう65歳だと言っておられますが、謙遜でしょう。恐らく、君達も進んでお手伝いしたくなることと思います。  さて、部分的ではありますが、君達がここで送ることになる生活の一部をのぞいてみました。かえって不安が増したような気がするって?気のせいだと思いますよ。確かに編集部より頂いたリクエストに応じて、少々デフォルメしてしまったかも知れませんが、長所を挙げればここに載せきれない程沢山あります。君達が仙台で過ごすこれからの数年間が、君達の意志次第で普通一般の大学生のそれより面白く、充実したものになるであろうことは確信できます。  新しい顔ぶれというのは、どの会社でも興味の的となるもので・キ。ここでもその例にもれません。君達が、早くここでの生活、そしてここでの慣習になじみ、単なる同居者としてではなく、騒ぎまくることも苦しむことも共有できる仲間として関わり合えるようになることを望む。
 代表 黒 田 英 昭

3、寮生紹介
6年次生
上 村 弘 之(東北大・工・大学院)
4年次生
黒 田 英 昭(東北大・文)
鈴 木 正 明(東北大・法)
二 瓶 久 志(東北大・法)
松 浦 啄 史(東北大・法)
渡 辺 直 樹(東北大・経)
3年次生
黒 田   誠(東北大・経)
皆 川 武 司(東北大・経)
星 野   剛(東北大・理)
佐 藤 大 輔(東北大・工)
2年次生
比留間 雅 和(東北大・文)
長 沢 健 一(東北大・法)
大 木   聡(東北大・経)
渡 部 英 哲(東北大・経)
赤 木   修(東北大・理)
宍 戸 貴 雄(東北大・薬)
安 部 広 史(東北大・工)
1年次生
佐 藤 寿 春(東北大・文)
斎 藤 祐 介(東北大・理)
嵐 田 洋 一(東北大・工)
(文責 黒田英昭)