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米沢有為会会誌復刊38号(平成元年6月)
興譲館だより(平成元年、1989年)

東京興譲館

年々暖かくなっていると言われて今年もまた暖冬が過ぎ、桜もあっという間に散り、うららかな気候の中、ときには早くも夏を感じさせるような陽射しが降り注ぐ季節となり平成元年度の幕が開きました。  今春は8名もの先輩方が当寮を巣立たれ、ここ数年入寮者が少ないということからこの先当寮の運営が懸念されていましたが、14名もの新入生を得て今までにも増して活気づいてまいりました。我々在寮生は8名の先輩方の社会での活躍を祈念し、この14名の新入生が寮生活とともに学生生活にも一日も早く馴れ、有意義な日々を送れるようアドバイスしてゆきたいと思っております。  ところで、寮生活というものは一人暮らしとは違い団体生活です。月1回の舎生会や、寮祭、コンパなど各種行事があり、多少なりとも拘束があると思います。しかし、その中でただ漫然と周りに流されているだけではなく、自分の役割をしっかり理解し、自分達で運営していくという意識が必要であると思います。そうすればそれは拘束ではなく自分達のための、引いては自分を磨くということに繋がるものであるはずです。アパートで一人気ままに暮らすのもいいと思いますが生活或は人間が堕落的になるのは否めないでしょう。それゆえ、寮生活において自己意識、目標をしっかり持ち、アイデンティティーを確立することこそ、今後社会生活において必ずプラスになるものと信じております。  さて、昨年の行事の中で最も盛り上がりを見せたのは何といっても寮祭のダンスパーティーであります。外人さんも数名、その中の一人はフラメンコを披露してくれました。国際色豊かな当寮であります。  新歓コンパ、開館記念コンパ、成人記念コンパ、追い出しコンパ等、各コンパでは昔に比べると大分飲む量が減ったそうですが毎回異常な盛り上がりを見せました。中でも追い出しコンパは、酒を浴びる程飲むというものではなく、本当に浴びてしまい床が酒浸しになりました。若いうちはこういう飲み方もいいものと思います。  今年度の活動も順調に楽しくありますように願いつつ最後に寮生を紹介して終りたいと思います。
4年次生以上
   大滝 泰浩(東京学芸大・特別教育)
   大武 智治(早稲田大・教育)
   小関 吉昭(早稲田大・商)
   高野  徹(中央大・理工)
3年次生
   梅津 正和(電気通信大・電気通信)
   川井 幸樹(東京都立大・法)
   多勢  俊(成城大・経済)
   高橋  啓(駒沢大・経済)
2年次生
   安部  拓(専修大・経済)
   佐藤 良喜(産業能率短大・経営)
   堤  純二(駒沢大・文)
1年次生
   安部 寿一(国士館大・政経)
   粟野 道広(東洋公衆学院・臨床検査技師)
   伊藤 典一(東京モード学園・ベーシック)
   小方 康至(東京大・理Ⅱ)
   数間 光博(帝京大・文)
   金  燦琇(中央大・経済)
   楠川 修平(明治大・農)
   小関  治(電気通信大・電気通信)
   島津 克之(国士館・経済)
   田畑 仁志(帝京大・経済)
   平  和明(大原簿記専門学校・経理本科)
   種部  守(東京電気短大・電気)
   千葉 直紀(電気通信大・電気通信)
   野呂 圭司(公務員専門学校)



仙台興譲館


 今年は春の訪れが早く、桜も例年より早く薄桃色の花を咲かせました。桜の開花があまりにも早かったので、新入寮生を迎える前に花の散る気配が感じられたほどです。私達の仙台興譲館では、春の花見が毎年恒例の行事となっているのですが、せっかちな桜の花に、係の者はおおいに気をもませられました。郷里米沢でも、いつもより早い春を迎えていることでしょう。この冬は雪がほとんど降らず、たいへん過ごしやすかったと聞いています。  当寮ではこの春、7名の新入寮生を迎えました。名実ともに春を迎えた1年生達です。昨年、そして一昨年と入寮生が少なく、寮生の数が年々減少していただけに、たくさんの1年生が入寮してきたことは喜ばしいかぎりです。まだ入寮から日が浅く、さまざまな面で戸惑う様子がみられますが、少しずつ寮生活になじんでいってほしいと思います。新入寮生歓迎の席や花見コンパでは、慣れない酒を相手に悪戦苦闘の様子でしたが、上級生の間にとけこもうという積極的な態度もみられ、たいへん嬉しく思われました。  さて、「寝食を共にする」という言葉がありますが、私達はまさにそのような集団といえます。同じ屋根の下で同じ釜の飯を食うということは、ただ単に共同生活をすることを意味するだけではないと考えます。団体生活の中には、知らず知らずのうちに、「和」が生まれるものですし、その「和」によって団体生活がさらにスムーズになるものです。ましてや私達は、勉学に励むという共通の目的を持つだけではなく、共通の郷里を持つ仲間達です。そのような意味で、私達寮生の間に存在する「和」というものは非常に強いものであると同時に、寮生一人一人がそれを大切にしています。  今後もこの「和」を大切にしながら、有為会の皆様のご期待を裏切らないよう、勉学、寮生活、そしてその他のあらゆる面においても、一層の努力をしていきたいと思います。仙台におこしの際には、私達の仙台興譲館に是非お立寄りください。  最後に寮生を紹介します。
4年次生以上
   武田 政幸(東北大・工・大学院)
   阿部 真二(東北大・工・大学院)
   亀岡 祐一(東北大・医)
   手塚 和人(東北大・工・研究生)
   結城 康弘(東北大・工・大学院)
   安彦 賢一(東北大・経済)
   奥山 浩志(東北大・教育)
   倉嶋  尚(東北大・経済)
   佐藤 敏一(東北大・工)
   米 龍太郎(東北大・法)
 3年次生
   古川 照雄(東北大医療技術短大)
 2年次生
   井上 義教(東北大・工)
   上村 弘之(東北大・工)
   南部 滋哉(東北薬科大・薬)
   芳賀 敏明(東北大・経済)
   藤倉 治憲(東北大・工)
1年次生
    黒田 英昭(東北大・文)
   酒井 俊英(東北大・理)
   菅原 哲文(東北大・文)
   鈴木 正明(東北大・法)
   二瓶 久志(東北大・法)
   松浦 琢史(東北大・法)
   渡辺 直樹(東北大・経済)