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米沢有為会会誌復刊36号(昭和62年6月)
興譲館だより(昭和62年、1987年)

東京興譲館

もう桜も散り、やっと春の到来と思った のもつかの間、また寒い日々が続く今日この頃です。寮生も冬物の洋服をしまうのを迷っているようです。  昨年は、新寮生が少なく心配していましたが、今年は6名の新寮生を迎えることができました。この6名の新寮生諸君が一日も早く寮生活に馴れ、有意義な日々を過せるように、在寮生は心掛けるつもりです。寮は、アパートや下宿と違って、只、日々の生活を送るだけの場所ではありません。コンパや寮祭などの行事の中で、他大学の先輩と語りあい、多くのことを学ぶことが出来る場なのです。この事を生かし、自分の知識を豊かにするよう、新寮生に望んでいます。  さて、話は変りますが、最近の寮生はいかに頑張っているかを、ここでお知らせしたいと思います。  2月8日、卒業生追い出しコンパを行いました。その時の事です。高田馬場駅から歩いて25分のところにW大があります。そのW大教育学部のO君は、右手に一升瓶、左手にビールをひっさげ、「飲みましょう」とK先輩に一気飲みの戦を挑んだのであります。K先輩は、小田急線生田駅から一つ山を越えたところにあるM大農学部に在籍しています。高田馬場駅対小田急生田駅の決戦です。先輩とすれば、後輩の挑戦に応じなければ男がスタリます。目を光らせながら受けて立ちましたが、勝利の女神はK先輩には微笑まなかったのであります。勝ちに乗じたO君は、空になった一升瓶にビールを注ぎこみ、更にソース、串カツ、マヨネーズを混入して、他の先輩にもすすめていました。その怪しげなドリンクを、また飲む先輩もおりまして、宴が終ったあとには、一升瓶の底には、W大応援部員の作ったお好み焼きが残っていたという結果に相いなりました。  かくて、卒業生追い出しコンパは無事終了いたしました。和気アイアイの中で、私たちはかく切磋琢磨している訳であります。 最後に寮生を紹介します。
4年次生以上
   土屋  稔(東京都立大・大学院)
   堀越 秀和(中央大・経済・経済)
   大滝 泰浩(東京学芸大・特別教育・美術)
   片山 洋行(国士舘大・建築)
   近野 広行(東京農工大・農)
   佐藤 達也(東京工業大・4類)
   高橋  徳(国学院大・文・神道)
   林崎 直幸(法政大・経済・商)
   宮本 秀行(高千穂商科大・商・商)
3年次生
   木村 栄司(早稲田大・社会)
   小関  敦(明治大・農・農)
   佐藤 知由(日本獣医蓄産大・獣医畜産)
   多田 利幸(東京農工大・農)
   永井 啓順(東京農業大・農・栄養学)
   南  貢市(早稲田大・社会)
   渡辺 武司(明治大・商)
2年次生
   大武 智治(早稲田大・教育・教育心理)
   小関 吉昭(早稲田大・商・商)
   星  良治(明治大・文・英米文)
1年次生
   猪口 研一(テンプル大・集中英語課程)
   梅津 正和(電気通信大・電気通信)
   川井 幸樹(東京都立大・法)
   川越 太郎(早稲田大・商)
   高橋  啓(駒沢大・経済)
   新田 弘昭(早稲田眼鏡専門学校)
                   (永井 啓順)



仙台興譲館


 風は、吹くたびごとに春を運んできます。広瀬川の水も温み、冬の間群をなして餌をついばんでいた水鳥たちも、北へと帰って行きました。街を行く人々も枯葉色の装いを脱ぎ捨て、色とりどりの春の服を着て閥歩する様子はまさに花畑です。私たち仙台興譲館におきましても7名の新入寮生を迎え、気分を新たに、新年度の生活を迎えています。  昨年、今年度と多数の寮生を迎え、当寮は28名の大世帯となりました。部屋替え、新入寮生の迎え入れ、新学期の準備等慌ただしい日が続いていますが、2回生以上の者は早く落ち着きをとりもどし、先輩たちの築いて下さった良き伝統を守り、新たに創造し、後輩に伝承できるよう気を引き締めて、余裕のある生活態度を示したいものです。  さて、これから、お花見、新入生歓迎コンパ、在仙コンパと新入生歓迎の行事がいろいろあり楽しみです。普段は緊張して、借りてきた猫のように大人しくしている新入生もお酒が入ると変るものです。十人十色とは良く言ったもので、酔い方も人によって様々なのですが、お酒の席での性格がその人の本当の性格であると決めつけられがちなので気をつけましょう(?)。こうした行事の中での皆とのコミュニケーションを通して寮全体が徐々にまとまって行くのです。  寮は「食べて」「寝る」だけの場所ではありません。一つの小さな「社会」、所謂一つの「村落共同体」とも言えるでしょう。そこでは人と人とのコミュニケーションが重要な役割を果たします。人を理解し、自分を理解してもらうためには、腹を割って人と対話をしていかねばなりません。  ところで、有為会会員の皆様に私たちからお願いがあります。それは当寮の建て替えであります。  当寮はこの数年、寮棟の老朽化が著しく、昨年も屋根の修理等をして頂きましたが、寮生としては真に心細い限りであります。再建の案もあるや に聞いてはおりますが、実際に寮生活を営み、そこで暮している私たちにとって、またこれから入って来る後輩にとっても、できるだけ早い機会に再建案がきまることを望んでいる次第です。  過去、仙台興譲館は有為会の暖かいご援助のもとに、数多くの秀れた先輩を育くんだと聞いております。私たちもご厚意に報いるべく、勉強に運動にがんばります。ぜひ、寮再建を考慮下さいますようお願いいたします。 最後に寮生を紹介いたします。
4年次生以上
   松本 則夫(東北大・工・大学院)
   佐々木博之(東北大・文)
   青柳 哲郎(東北大・法)
   渡部  修(東北大医療技術短期大学)
   高橋  忍(東北大・工)
   木村 浩二(東北学院大・文)
   高橋 文和(東北学院大・経済)
   菊池  彰(東北大・工)
   佐藤 一彦(東北大・工)
 3年次生
   加藤富士雄(東北学院大・法)
   竹田 利昭(東北福祉大・社福)
   武田 政幸(東北大・工)
2年次生
   阿部 真二(東北大・工)
   石井 智浩(東北大・医)
   亀岡 祐一(東北大・医)
   結城 康弘(東北大・工)
   手塚 和人(東北大・工)
   小笠原 均(東北大・工)
   神保 朋之(東北大・文)
   高橋 英樹(東北学院大・経済)
   土田 裕一(東北学院大・文)
1年次生
   奥山 浩志(東北大・文)
   佐藤 敏一(東北大・工)
   米 龍太郎(東北大・法)
   安彦 賢一(東北大・経済)
   倉嶋  尚(東北大・経済)
   宮本 顕仁(東北学院大・経済)
   半田 俊一(東北学院大・文)
                   (亀岡祐一記)