米沢有為会会誌復刊31号(昭和57年6月)
興譲館だより(昭和57年、1982年)
東京興譲館
4月1日をもって、昭和57年度がスタートしました。今年度も昨年度に引き続き、多数の新寮生を迎えることができました。新寮生が初めに経験する寮の行事、新入生歓迎マラソンがまず終わりました。その後、次の行事である部屋決めと大掃除も、無事終了しました。これで、今年度の活動がまずは順調にスタートしたといえるでしょう。 寮生活というものは、当然のことながら、下宿生活とは異なるわけです。有為会の仕事や寮生全員参加の行事等、ある意味では、下宿生活にない“拘束”があるわけです。しかし、それらから拘束されている感じを抱いたまま、寮生活を続けることは、つまらないでしょう。そういうものに積極的に取り組んでいけば、“拘束されている”という意識は、即無くなると思います。寮生活は共同生活ですから、その問題点を寮生全員で取り上げ、個人がそれを解決すべく、自分のできる範囲で努力することが大切でしょう。 なにはともあれ、この寮生活をどう活用するかは、寮生一人一人の問題であり、新年度の出発に際して、各人がそのことをもう一度、考えてみることは大切だと思います。 4月もあと残すところ10日余り。まだ、顔と名前が一致しない人間が多いのに驚きます。5月中には、それはなくなるでしょう。 今年度の活動が全て順調に進行しますように。最後に、寮生を紹介させていただきます。4年次生
青 木 徳 隆(東京理科大・理・物理)
稲 村 修(神奈川大・経済・経済)
下 平 俊 之(二松学舎大・文・中国文学)
鈴 本 誠 吾(神奈川大・法・法律)
横 山 真 彦(専修大・商・会計)
3年次生
黒 沢 浩 昭(拓殖大・政経・経済)
桜 井 道 夫(東海大・工・生産機械工学)
千 葉 尚 雄(東京薬科大・薬学)
森 綱一郎(早稲田大・二文・日本文学)
由 井 昭 二(日本大・農獣医・林学)
2年次生
石 坂 安 彦(亜細亜大・経営・経営)
伊 藤 俊 明(早稲田大・法)
伊 藤 晴 男(高千穂商科大・商・商)
今 井 敏 博(高千穂商科大・商・商)
今 井 弘 幸(神奈川大・外国語・英語英文)
漆 山 健 一(東京都立大・工・電気工学)
大 熊 伸 一(東京工業大・第一類・数学)
菅 野 亮 一(専修大・経済・経済)
本 間 浩(東京農業短大・農業)
三 原 修(電気通信大・電気通信・応用電子工学)
迎 田 俊 教(駒沢大・仏教・禅)
横 山 明 宏(成蹊大・経済・経済)
1年次生
浅 間 浩 一(東京学芸大・教育・中学国語)
安 部 隆 博(武蔵工業大・工・建築)
加 川 雅 人(東京学芸大・教育・A類理科)
須 藤 康 雄(電気通信大・電気通信・通信工)
鈴 木 邦 昭(明治大・政経・経済)
鈴 木 亮 一(電気通信大・電気通信・計算機科)
土 屋 稔(東京都立大・工・工業化学)
吉 田 仁 幸(東京農業大・農・造園)
渡 部 博 幸(明治大・農・農)
仙台興譲館
春の装いもそろったここ杜の都仙台では、段々と暖かさが増してきたと思ったら、ここ数日、冷たい雨が時折強く激しく降り、膚寒い日々が続いています。昨年行われなかった西公園での花見コンパを今年は是非やろうと意気込んでいた寮生も、北上を続けていた桜前線の一時足踏みにがっかりした様子。しかし、このぐずついた天気も長続きはせず、まもなく、春の陽ざしをいっぱいに受け咲きほこった桜の木の下で、花見の宴が催されることと思います。 さて、昨年度は5名の先輩方を社会に送り出し、寮生の中には、先輩方の住所や勤め先等を聞いてメモするなど、寂しさはつのるばかりでしたが、新たに新入寮生が6名入寮したこともあって 寮内にも明るさがもどり、新入寮生も最近では寮生活に大分慣れ、それぞれのユニークな個性も発揮され、中には先輩に連れられ、外に遊びに出かける者もでてきました。まだまだ世間知らずの面がありますが、反面、初々しさが光り活発で、これからさまざまなコンパ、合ハイ等の行事を経験するにつれ、昨年の寮内にはなかった新風を吹き込んでくれそうです。今からとても期待しています。 ところで昨年度は、寮内における行事は予定通り行われ、また秋の合コンと同じ相手とではありましたが、カクテルパーティーも開かれ、普段体を動かしていない寮生が、ディスコミュージックにあわせて踊り狂うなど一段と楽しい内容のものとなりました。しかし残念だったことは、花見コンパと、春の合同ハイキングでした。春の合ハイは雨のため寮内で合コンとなったことは、寮生一同がっかりしたことは言うまでもありません。それでもゲームや各部屋にわかれてのトランプ、雑談など、けっこう楽しんでいたみたいでした。秋の合同芋煮会は、相手方の女の子の大半が、芋煮会初体験という状況の中、一段と盛りあがり、有意義な一日を過ごしました。今年も新入生歓迎コンパ、続いて春の合ハイと、今から計画立てが行われ、新入生も合ハイを心待ちにしています。 また、天気のよい日などは広瀬川の河原や寮の中庭に出てスポーツに興じる姿もみられ今年は町内のチームとの野球試合を復活させようと、張り切って練習しています。 話は変わりますが、昨年瀬川館長がおやめになり、在任中にはたいへんお世話になったこと、寮生一同深く感謝しております。長い間御苦労さまでした。並びに今度新しく就任されました結城館長には、いろいろと御迷惑をかけるとは思いますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。寮生一同、自覚を新たにし、以前にもまして頑張っていきたいと思います。最後に寮生を紹介して終わりたいと思います。
4年生
後 藤 源一郎(東北大・法)
嶋 倉 誠(東北大・農)
菅 野 和 弘(東北学院大・文)
鈴 木 泉(東北大・農)
寒河江 忠 篤(東北大・工)
3年生
五十嵐 浩 幸(東北大・理)
石 川 裕 之(東北大・経)
岩 間 泰 実(東北学院大・経)
大 浦 雅 宏(東北学院大・経)
工 藤 為久夫(東北大・理)
佐 藤 孝 喜(東北大・理)
鈴 木 秀 利(東北大・経)
土 屋 一 成(東北大・医療短)
2年生
加 藤 裕 司(東北大・工)
後 藤 利 明(東北学院大・法)
桜 井 真 行(東北学院大・経)
広 瀬 純(東北学院大・文)
中 村 健 一(東北大・工)
1年生
青 柳 哲 朗(東北大・法)
木 村 淳(東北工大)
佐々木 博 之(東北大・文)
高 橋 忍(東北大・工)
松 木 則 夫(東北大・工)
渡 部 修(東北大・工)
札幌興譲館
永く寒い冬もようやく過ぎ、札幌にも暖かい春が訪れています。北大のメイン・ストリートには、新入生が歩き、いかにも4月らしく思われます。それでも数日前までは、風も冷たく閑散としていたものですが、それさえも、春の訪れの近いことを教えているようでした。 去る3月、我が寮より4人の卒業生を送り、定員17名というただでさえ小さい寮に、残ったのは10名と、だいぶ寂しくなってしまいました。ここ数年、寮生の減少化が続き、有為会の皆様にもかなり御心配をかけておりました。我が寮としても、北大の写真や、寮の写真を出身校に送ったりしてきました。そのかいあってか、今年は6名もの新寮生を迎え、久し振りに活気を取り戻しています。寮生の半数近くが新寮生であるので、当初は、上級生も少々とまどっていた感もありましたが、今では「やっぱり、寮生は多い方がいいものだ。」と皆で飲みに行ったりもしています。 新寮生は皆、初めて寮生活を送る者や、両親から離れて生活を送る者ばかりですが、我が寮の解放的な雰囲気の中で、とまどうことなく、大学生活を送っています。 寮生活にも、やはり長所と短所があるわけで、もしかしたらそれは、背中合わせになっているのかもしれません。ある人にとってはいいことであるようなところが、別の人には堪えられないことであるとか……。それぞれが、それぞれの意見を持ち、そして考え方を持っていることは当然なわけですから、そういうことがあってもおかしくないわけです。 しかし、そんな人達が、共同生活をしていくところに寮の良さがあるのではないでしょうか。困った時には、アドバイザーとなり、また、お互いを高めていけるような雰囲気を大切にしたいものだと思っています。そしてまた、寮生の一員であることの自覚と、独自の考え方を持ちながら、一歩一歩前進していきたいものだと新寮生ともども思っています。 昨年、十数年前に、寮を出た先輩が、札幌出張の際に訪ねてきて下さり、昔の様子を話して下さいました。かなり寮の様子も変わり、雰囲気も変わったこととは思いますが、そうやって、訪ねて下さるということは、後輩としても大変にうれしいことでした。有為会の皆様も、札幌にいらした時には、是非一度お立ち寄り頂きたいと寮生一同思っておりま す。最後に本年度の寮生を紹介致します。。
大学院生
丹 野 久(北大農学研究所)
佐 藤 清 二(北大工学研究所)
4年生
大 泉 勝 利(北大農学部)
船 本 昌 幸(北大工学部)
佐々木 雅 夫(北大法学部)
鈴 木 哲 史(北大理学部)
黒 沢 政 浩(北大法学部)
3年生
荒 木 正 也(北大農学部)
2年生
斉 藤 広 道(北大教養部)
松 本 誠 治(北大教養部)
1年生
高 橋 正 人(北大教養部)
大 泉 康 樹(北大教養部)
渡 辺 和 久(北大教養部)
青 木 宏(北大教養部)
沼 沢 広 宣(北大教養部)
長谷部 誠(北大教養部)